◆設立
会社設立に当たり株式を発行した場合の仕訳として、原則と例外の処理があります。
●原則
発行価額の全額を資本金とします。仕訳は、次のようになります。
当座預金 ×× 資本金 ××
●例外
会社法では、発行価額の1/2を超えない金額を資本金に組み入れないことが出来ると定められています。従って、会社法の資本金最低組入額は、発行価額の1/2となります。資本金に組み入れない部分の金額は、株式払込剰余金で処理します。仕訳は次のようになります。
当座預金 ×× 資本金 ××
株式払込剰余金 ××
※試験では「発行価額のうち会社法で認められる最低額を資本金に組み入れる」といった指示が問題文にあります。
●株式申込証拠金
株式の払込金額を、株式申込証拠金として払い込ませる場合の仕訳は次のようになります。
@申込証拠金入金時
別段預金 ×× 株式申込証拠金 ××
A資本金への振替
株式申込証拠金 ×× 資本金 ××
株式払込剰余金 ××
当座預金 ×× 別段預金 ××
◆増資
会社設立後に、資本金を増加させることを、増資といいます。
増資の場合の仕訳は、上記の設立の場合と同じになります。
試験では、「増資のため」とか、「取締役会の決議により未発行株式の内○○株を発行」といった形で問題分が出てきます。
◆株式発行費用など
●創立費
会社を設立するために直接要した諸費用のことを創立費といいます。創立費は繰延資産という資産科目になります。それを支払った場合には次のようになります。
創立費 ×× 当座預金 ××
また、創立費は決算時に償却をします。償却の計算方法は支払金額を償却年数で割って求められます。その償却年数は5年となります。償却の仕訳は次のようになります。
創立費償却 ×× 創立費 ××
●開業費
会社設立後、開業までに開業準備のために要した諸費用のことを開業費といいます。開業費も繰延資産となります。それを支払った場合には次のようになります。
開業費 ×× 当座預金 ××
また、開業費は決算時に償却をします。償却の計算方法は支払金額を償却年数で割って求められます。その償却年数は5年となります。償却の仕訳は、次のようになります。
開業費償却 ×× 開業費 ××
※会社設立までの諸費用が、「創立費」、会社設立後開業までの諸費用が、「開業費」となります。両者を混同しないように注意して下さい。
●株式交付費
増資の際の新株発行のために要した諸費用のことを株式交付費といいます。株式交付費も繰延資産となります。それを支払った場合には次のようになります。
株式交付費 ×× 当座預金 ××
また、株式交付費は決算時に償却をします。償却の計算方法は支払金額を償却年数で割って求められます。その償却年数は3年となります。償却の仕訳は次のようになります。
株式交付費償却 ×× 株式交付費 ××
会社設立の際の株式発行費用は、「創立費」、増資の際の株式発行費用は、「株式交付費」となります。両者を混同しないように注意して下さい。
◆合併
二つ以上の会社が、一つの会社になることを会社の合併といいます。合併には、吸収合併と新設合併とがあります。吸収合併では、合併会社(存続会社)は、被合併会社(消滅会社)の資産及び負債を引き継ぎ、株式を発行して被合併会社の株主に交付します(現金として合併交付金を支払うこともあります)。仕訳は、二つのケースによって、次のようになります。
●引き継ぐ純資産額 > 増加資本金
諸資産 ×× 諸負債 ××
資本金 ××
合併差益 ××
●引き継ぐ純資産額 < 増加資本金
諸資産 ×× 諸負債 ××
のれん ×× 資本金 ××

