◆製造間接費の分類
製造間接費とは、複数種類の製品を生産している場合に、製造のために共通に発生した原価である。
材料費、労務費、経費のうち、間接材料費、間接労務費、間接経費について、その発生額を製造間接費の借方に振り替え集計し、一定の手続きによって、これを特定の製品へ配賦をすることになります。
◆製造間接費の配賦
●実際配賦
製造間接費を配賦するためには、合理的な配賦基準を選択して行う。
(1)実際配賦率の計算
実際配賦率=1原価計算期間の製造間接費実際発生額/1原価計算期間の配賦基準数値
(2)実際配賦額の計算
実際配賦額=実際配賦率×特定製造指図書の実際配賦基準数値
●配賦基準
製造間接費を配賦するための合理的な配賦基準として次のものがあります。
(1)価額法
直接費の金額を基準とするもので、3つあります。
①直接材料費法
②直接労務費法
③直接費法
(2)時間法
製造活動に要した時間を配賦基準とするもので、2つあります。
①直接作業時間法
②機械運転時間法
●予定配賦
1.予定配賦額の計算
(1)予定配賦率の計算
予定配賦率=1会計期間の製造間接費予算額/1会計期間の予定配賦基準数値
(2)予定配賦額の計算
予定配賦額=予定配賦率×特定製造指図書の実際配賦基準数値
試験では、配賦基準数値は直接作業時間を用いる場合が多いです。
2.配賦差額の計算と処理
(1)予定配賦の仕訳
①予定配賦時の仕訳
製造 ×× 製造間接費 ××
②配賦差額の振替
イ、実際 > 予定
製造間接費配賦差異 ×× 製造間接費 ××
↓
借方差異(不利差異)
ロ、実際 < 予定
製造間接費 ×× 製造間接費配賦差異 ××
↓
貸方差異(有利差異)
※製造間接費の配賦差異は、さらに詳細に次のように計算・処理されます。
(2)固定予算
配賦差異を、予算差異と操業度差異の2つに分けて計算します。
製造間接費配賦差異=実際発生額−予定配賦額
予算差異=実際発生額−(固定)予算額
操業度差異=(固定)予算額−予定配賦額
または =(基準時間−実際時間)×予定配賦率
なお、上記算式で、プラスとなった場合は、借方差異(不利差異)、マイナスとなった場合は、貸方差異(有利差異)となります。
(3)公式法変動予算
配賦差異を、予算差異と操業度差異の2つに分けて計算します。
製造間接費配賦差異=実際発生額−予定配賦額
予算差異=実際発生額−変動予算額
操業度差異=変動予算額−予定配賦額
または =(基準時間−実際時間)×固定費率
変動予算額=変動費率×実際時間+固定費予算額
なお、上記算式で、プラスとなった場合は、借方差異(不利差異)、マイナスとなった場合は、貸方差異(有利差異)となります。
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