労務費経費計算

◆労務費

●労務費の分類

①賃金

②給料

③雑給

④従業員賞与手当

⑤退職給付引当金繰入

⑥法定福利費

●労務費の支払い

支払い時の仕訳

賃金給料　××　現金　　××
　　　　　　　     　預り金　××

●労務費未払分の振替

消費賃金の計算期間は１日から月末日であるのに対して、賃金の支払は２０日締めの２５日支払いとなる場合が多い。両者の計算期間一致していないため、月末に未払分が生ずることになります。従いまして、消費高は次のように求めることになります。

賃金消費高＝当月支払高−前月未払高＋当月未払高

また、未払賃金の記帳方法として、賃金給料と未払賃金給料の二勘定で処理する場合と、賃金給料だけ、あるいは、未払賃金給料だけで処理する一勘定制があります。

●労務費の消費

予定賃率を用いる場合の消費の仕訳は、次のようになります。

①消費時の仕訳

製造　　　　   ××　賃金給料　××　→　直接費
製造間接費　××　賃金給料　××　→　間接費

②消費差額の振替

イ、実際　＞　予定

賃率差異　××　賃金給料　××
   ↓
借方差異（不利差異）

ロ、実際　＜　予定

賃金給料　××　賃率差異　××
　　　　 　             ↓
　　　　　           貸方差異（有利差異）

◆経費

●経費の分類

経費は、消費高の計算方法の違いによって、次のように分類されます。

①支払経費

支払の事実に基づいて認識される経費で、外注加工賃、旅費交通費、通信費などがあります。

②月割経費

１年分や数か月分を単位として支払ったり、計上されるもので、月割額を毎月の消費額とします。減価償却費・棚卸減耗費などの月割測定経費と賃借料・保険料・租税公課などり月割支払経費があります。

③測定経費

内部的な測定計算によって消費額を計算します。電力料、ガス料、水道料などがあります。

※また、経費のほとんどは間接費となりますが、外注加工賃は直接費となります。

●経費の消費高計算

①支払経費

当月消費高＝当月支払高＋前月前払高−前月未払高−当月前払高＋当月未払高

②月割経費　

当月消費高＝支払額（１年分等）又は発生予定額（１年分）の月割額

③測定経費

当月消費高＝測定計算高

●経費の仕訳

①外注加工賃の発生

外注加工賃　××　未払金　　   ××
製造　　      ××　外注加工賃　××

又は、

製造　××　未払金　××

②減価償却費の月割額計上

減価償却費　××　減価償却累計額　××
製造間接費　××　減価償却費　　   ××

又は、

製造間接費　××　減価償却累計額　××