◆有価証券の分類
有価証券は、所有目的によって、次の4つに分類されます。
①売買目的有価証券
②満期保有目的債券
③子会社株式・関連会社株式
④その他有価証券
このうち、③と④は1級の範囲となります。
◆有価証券の売買
1.有価証券を取得した場合の注意点として、支払手数料などの付随費用は取得原価に含めることになります。
2.売買に関して、仕訳問題として出題されている項目が2つあります。株式の売却と公社債の売買です。
(1)株式の売買
同一銘柄の株式で、購入日が異なったものを売却した場合に、平均原価法などの方法によって計算した単価を売却した株式の単価とします。
(2)公社債の売買
公社債の売買では、端数利息の受払いが行われます。この計算がポイントになります。
端数利息=公社債の額面総額×年利率×売買日の直前利払日の翌日から売買日までの日数÷365日
端数利息は、有価証券利息で処理します。
●公社債を購入した時
有価証券利息 ×× 当座預金 ××
●公社債を売却した時
当座預金 ×× 有価証券利息 ××
◆有価証券の評価
有価証券の評価は、所有目的によって異なってきます。
1.売買目的有価証券
売買目的有価証券は、時価で評価します。
決算時に、次のように仕訳します
●時価 < 帳簿価額
有価証券評価損 ×× 売買目的有価証券 ××
●時価 > 帳簿価額
売買目的有価証券 ×× 有価証券評価益 ××
なお、評価替をした後の処理方法として洗替法というのがあります。これは、前期末において時価で評価替したとしても、翌期首において、その評価差額を戻し入れし有価証券の取得価額に振り戻しておく方法です。
●前期末に評価損を計上した場合は、翌期首に次の仕訳で、前期末計上した評価損の金額を振り戻します。
売買目的有価証券 ×× 有価証券評価益 ××
●前期末に評価益を計上した場合は、翌期首に次の仕訳で、前期末計上した評価益の金額を振り戻します。
有価証券評価損 ×× 売買目的有価証券 ××
2.満期保有目的債券
満期保有目的債券は、原則として取得原価で評価し、評価損、評価益は発生しません。
しかし、ほとんどの場合、取得価額と額面金額が異なりますので、その差額について、償却原価法が適用されます。
償却原価法とは、その差額を、満期までの期間にわたって規則的に増加または減少させて、満期の時点で、有価証券勘定残高を額面金額に一致させるように処理する方法です。
その処理方法として、利息法や定額法がありますが、2級では、定額法が出題範囲となっています。
試験では、額面金額より取得価額が小さい場合がほとんどで、その場合には、次の仕訳が決算時に行われます。
満期保有目的債券 ×× 有価証券利息 ××
◆有価証券の貸借等
1.有価証券の貸借
有価証券の貸借が行われた場合の貸した側と借りた側の仕訳は次のようになります(売買目的有価証券を貸した場合)。
●貸した側 貸付有価証券 ×× 売買目的有価証券 ××
●借りた側 保管有価証券 ×× 借入有価証券 ××
なお、貸した側は、帳簿価額で振り替え、借りた側は、時価で記入します。
2.有価証券の差入・預り
借入金の担保等として、有価証券を差し入れることがあります。
この場合に、処理の仕方として、2つあります。
(1)差し入れた側、預かった側とも、差し入れた、また、預かった有価証券については、仕訳をせず、注記をすることになります。
(2)それぞれ、次の仕訳をしておきます(売買目的有価証券を差し入れ場合)。
●差し入れた側 差入有価証券 ×× 売買目的有価証券 ××
●預かった側 保管有価証券 ×× 預り有価証券 ××
なお、差し入れた側は、帳簿価額で振り替え、預かった側は、時価で記入します。
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